私にとっては聞こえないことが全てをダメにする

奈良県桜井市のさくらい補聴器「聞こえの相談室」ブログをご覧いただきありがとうございます。毎週、金曜日に更新をしています。

自営業の70代後半の奥様。日本全国、そして海外にも出荷されているメーカーのオーナーさんです。今までどこも悪いところはなく、ずっとご主人様を支えて頑張っておられたのですが、昨年聴力が落ち、電話での注文や取引先とのやりとりに聞き返しが多いとご相談いただきました。

「耳あな型であったらお手頃な補聴器で何でもいいの」とのご希望でした。お試しは耳かけ型、人の声がどのように聞こえるかを試し聞きしてもらいますが、これには一つ問題点があります。それは、自分の声の響きが耳かけ型と耳あな型で違うということです。耳あな型補聴器は耳の穴に部品の多くが入るため、耳の穴(外耳道)に接する部分が多くなり、そのため自分の声が響きやすいのですが、その体感が出来ません。

実際にほとんどのお客様は、耳かけ型を試したのちに耳あな型をご購入されても、使っているうちに気にならなくなるのですが、どうしても自声の響きが不快感となり、使用できない方もおられます。その場合は空気孔を大きくしたり、形状を変えたり、あるいは耳かけ型補聴器に変更します。

こちらの奥様も試聴後、耳あな型を購入されましたが自分の声の響きがどうしても気になり、対策も取りましたが改善されません。耳かけ型に変更すると問題はありませんが、「仕事の関係上マスクの取り外しが多いし電話もしょっちゅうかかってくるから、耳あな型補聴器じゃないとだめなの~」と何とかするしかありません。

そこで、クラスによって音質も違うことから、耳かけ型で上位機種を試してもらい、音質や騒音の違いなど、ひとつひとつ確認をしましたところ、「この耳かけ型は本当に自然な感じに聞こえて、補聴器をしていたのを忘れるくらい」と、自然に感じてもらった補聴器で、耳あな型再度チャレンジ!

私も自営業なので、仕事において話を聞き取る大事さが分かります。仕事上の自分の役割があり、今も、これからも、支えて、まだまだすべきことがあって、「私にとっては聞こえないことが全てをダメにする」のお気持ちが、痛いほどわかります。「補聴器の出来ることへの期待」と「人間が得意な慣れる」ということ、調整と歩み寄りのスタート。一緒に頑張りましょう。

今月の補聴器相談会は12月9日(月)・23日(月)です。
ご予約は℡ 0744-35-6736まで。


※補聴器は、使用開始前に適切なフィッティング調整が必要です。
※適切なフィッティング調整とは、補聴器の選択・調整・補聴器による聞こえの確認や評価で、これらによって効果が発揮されます。
※装用者のきこえの状態によっては、その効果が異なる場合があります。

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